「今月のテングシデ」も5年目にはいりました。
みなさんご存じの通り、大朝のテングシデ群落は、世界で唯一、北広島町大朝田原地区に生息している植物群です。昔から地元の方を中心に大切に保護され、平成12年に国の天然記念物に指定され、現在では北広島町の町木にもなっています。
地元にある本校では、12年前から中学校を中心に、この地元の宝である「テングシデ群落」を研究テーマの1つとして研究し、地域や世界に研究成果を発信してきました。生徒たちは、この取り組みを通してテングシデのすばらしさを知り、わかったことを発信することで多くの方にテングシデと生物多様性に関心をもっていただきたいと思っています。そして少しでも持続可能な社会の発展に貢献できることを期待しています。
4月5月はテングシデが一番変化するときです。今月は、殆どのテングシデの枝に葉がつきはじめました。テングシデの花は雄花と雌花があるのですが、今年も雄花が鈴なりに咲き始めています。枝の途中(前年の枝)につくのが特徴です。雌花は枝の先に(新枝)出てくるのが特徴です。雄花より送れてつきはじめ、葉の色と一緒なのでなかなか見つけにくいです。今回観察に行ったときは、ちょうどつきはじめているところでした。
今回は、群落のまわりに作ってくださった観察道からの観察もしてみました。ドローンから撮影したようなテングシデ群落の様子を見ることができます。おいでの際は、ぜひ歩いてみてください。
この貴重な時期のテングシデ、ぜひ観察においでください。
文責:教頭 平野 正