まだまだ残暑が厳しいですが、テングシデ群落では少し秋の気配が感じられるようになりました。テングシデの葉の青さもやや褪せてきたようです。
さて、今回は、テングシデとアカシデの葉の違いを紹介したいと思います。みなさんご存じかもしれませんが、テングシデはイヌシデの変異体で、テングシデの葉とイヌシデの葉はほとんど一緒です。違いは樹形だけと言われています。イヌシデの仲間には、クマシデ、アカシデなどがあります。いずれもこの中国山地で見ることのできる植物です。イヌシデ、クマシデ、アカシデは葉にも違いがあります。私が知る限り、テングシデ群落周辺には、イヌシデとアカシデが生えています。
テングシデ群落への道沿いには、テングシデとアカシデが生えているので、比較しやすいです。道路沿いのテングシデは大きくなっているので、わかりやすいのですが、アカシデはちょっと見つけにくいかもしれませんね。テングシデ群落からの帰り道で、右側を見ると生えています。まだ若いアカシデです。
葉の特徴は、テングシデは卵型でしっぽの部分が短く、アカシデは長細い楕円型で、しっぽの部分が長いことが特徴です。テングシデ群落においでの際は、ぜひ比較してみてください。
朝夕は少し暑さも和らぎ、虫も少なくなりました。これから観察しやすい季節になります。
感染症対策をしっかりしてテングシデの観察にぜひおいでください。
文責:教頭 平野 正