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2024

【探究】MIEF国際トラベルキャンプ3


 一般社団法人MIEFが主催する 国際トラベルキャンプ について、最後は広島会場での教育プログラムを企画した高校3年生の井原舞子さんです。



 7月3日に一般社団法人MIEF(Movement for International Education Field)が主催する国際トラベルキャンプが広島で開催されました。 全国8箇所の地方を巡る移動型探究合宿の1箇所として広島が選ばれました。 私は高校1年生の時、元国連国際学校教員の津田先生にお会いし、本気で探究をしている方々と交流させていただき探究の面白さに気づきました。 そこから探究について考え、ウガンダの難民キャンプを実際に訪れるなど地道に経験を積んだ結果、広島での企画を私が担当させていただくことになりました。

 コンテンツ案を考えるにあたり、自らアポイントメントを取ったり、津田先生や東京大学大学院の渡邉教授、その他プログラムに参加される方々とzoomでの会議を重ねながら、約半年かけて準備しました。 どうすれば最終的な目標を達成できるか、この過程で参加者はど何を思うのかなど、運営側は参加者側とは違う責任が生じることを実感しました。

 ワークショップ自体は、東京大学の大学院生が研究している「SFプロトタイピング」というSFの世界からバックキャストして現在を考える手法を活用し、平和について考えるというものです。 原爆投下から100年が経過する2045年において、どのような平和の形が実現しているのか、また実現して欲しいかをグループに分かれて考え、最終的に寸劇という形で表現しました。 私たちのグループは、2045年には世界同時授業ができるようになっており、様々な国の人が同じ空間で授業を受け、国際問題について共に考えられるだろうと想像しました。 それを5分程度の寸劇で表現し、最終的には各々が平和について考えている中、世界共通の平和ってなんだろうという問いを残して終わりました。 この経験を通して、一人ひとりが平和の実現について具体的に考えることの大切さに気づきました。 「国際平和」という壮大すぎるテーマでも、私たちの考えや行動次第で実現に近づけるのだと自分ごととして捉えることができました。

 また被爆伝承者さんのお話を伺い、平和資料館にも訪れました。 広島で生まれ育った私にとって、原爆の話は幼少期から何度も聞いてきました。 しかし、被爆者の平均年齢も85歳となった今、伝承者さんから「繋いでいくことの重要性」を強く感じ取り、あの日の記憶を繋げ続けるために私自身も出来ることから行動しなければいけないと再認識しました。 今回だけで終わらず、平和実現に向けて考え続けることを習慣化し、考え続ける探究の輪を広げていくことを目指していきます。 身近なところで、新庄学園全体にも探究の面白さが広まることを願っています。

 最後に、学校の先生方をはじめとし、叡啓大学さん、広島市立基町高等学校の皆さまなどにご協力いただき、全体的にすごく充実したものになりました。 この場をお借りして感謝申し上げます。

高校3年 井原舞子